反町隆史のPOISONが、赤ちゃんの寝かしつけにかなり有効であることは、SNSでも広く知られており、専門家にも検証されている(こちらの記事でまとめている)。しかし、対象年齢は3ヶ月〜2歳であり、100%眠ってくれるわけでもない。生まれてすぐの新生児〜3ヶ月目でも使える方法を、理化学研究所(理研)の大村菜美研究員、黒田公美チームリーダーらが解明してくれていた。
何をすれば良いのか?
結論から言えば、泣いている赤ちゃんに対して、下記手順を実施すれば良い。
① 赤ちゃんを抱っこして、最大5分間歩く
赤ちゃんが寝るまで歩く。寝たら次に行っても良い。
② 赤ちゃんを抱いたまま、最大8分間座る
できる限り同じ姿勢を保つ。背中トントンや揺らしたりは逆効果。
③ ベッド・布団に寝かせる
歩く時のコツはある?
黒田教授の研究室のサイトより。
- 歩く場所は段差のない屋内とし、つまづかないよう事前に片付けておく。
- 抱っこは腕でも、抱っこひもやおんぶひもを使う場合でも、赤ちゃんの頭や体がぐらぐらしないように、自分の体につけてしっかり支える。
- 歩き始めたら不必要に止まったり向きを変えたりせず、一定のペースで歩く。
- 歩幅はやや小さめにし、決して走ったり、ジャンプしたりしない。
- 時間は感覚ではなく時計などで計る。
もし泣き止まない場合はどうしたらいい?
5~10分抱っこして歩いても泣きやまない場合、赤ちゃんの様子に普段と違ったところがないか観察してみた方が良い。病気かも。
なぜ泣き止むのか?
画像は、YouTube「プレスリリース解説 vol.13「赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけの科学」」 より。
理研での研究によると、
私たちは、母親が赤ちゃんを抱っこして歩くと泣き止んで眠りやすいことを、経験的に知っています。同様な行動はライオン、リスなどヒト以外の哺乳類にも見られ、母親が仔を口にくわえて運ぶと、仔は、丸くなって運ばれやすい姿勢をとります。これを「輸送反応」と呼んでいます。
「抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みの一端を解明」 https://www.riken.jp/press/2013/20130419_2/
何で赤ちゃんは運ばれやすい姿勢を取るの?
親が子を運ぶときに安全にスムーズに運べるよう、親に協力する反応だと考えられている。
寝かしつけが成功する原理
眠った赤ちゃんをベッドに寝かせると泣き出してしまうことがある。俗に「背中スイッチ」と言われている。しかし、実は背中が触れた時に泣き出すのではなく、抱っこから離れた時に大きく心拍数が変わっているらしい。
「背中スイッチ」ってよく言われるけど間違いだったんだね。
「背中スイッチ」というより、「分離スイッチ」「お腹スイッチ」と言う方が正しい。
まとめ
- 赤ちゃんが泣き止まない場合は、5分間抱っこして歩く。
- 歩いている時に寝たら、5〜8分間じっと座って深い眠りに入るのを待つ。
- 深い眠りに入ったら、ベッド・布団に寝かせる
- 「背中スイッチ」は実は間違いで、抱っこから離れた時がスイッチとなっている。
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