育児本「奇跡の英語保育園」の感想とまとめ。バイリンガルにするための教育方針や考える力を身につけさせる方針を学べた。

育児
項目 評価
オススメ度 4.0 – 教育方針は自分と近い考え方だった。
内容がためになるか 4.0 – フォニックスやサイトワーズ等を学べた。
読みやすさ 4.0 – 2-3時間で読めた。
面白さ 4.0 – なるほどと思いながらスラスラ読めた。
人気度 Amazonで高評価。人気プリスクール「キンダーキッズ」CEOの本

本書について

タイトル:奇跡の英語保育園
発売日:2018年10月
ページ数:210ページ
著者:キンダーキッズCEO 中山貴美子

卒園時にはネイティブの小学2年生レベルまで英語力が向上!
専業主婦がたった一人で立ち上げた「英語保育園」は瞬く間に反響を呼び
海外展開にまで発展するほどの超人気校に!その理由とは…⁉

英会話でのコミュニケーションが必要な時代に突入した日本、
学校教育とは別で英語に触れさせたいと考える保護者が急増している。
英語保育園「キンダーキッズ」では今日も、
3000人を超える園児たちが日々楽しみながら英語と日本語を学んでいる。
入園後の彼らの英語力は飛躍的に向上し、
また「ひらがな・カタカナ・漢字」での読み書きや、日本人ならではの礼儀やマナー、思いやりの心までをも身に付ける。

世界中の学習法を参考に、独自のカリキュラムを作り上げていくキンダーキッズ。
将来世界で活躍し、教養ある国際人になるために、
と創意工夫を重ね続ける著者の真剣な熱意が功を奏し、現在全国21カ所に展開している。

本書では、著者が大切にしている「幼児期における日本式・英語教育のあり方」
「子どもたちが楽しみながら英語学習を続ける方法」などを詳しく紹介。
我が子を世界で活躍できる人材に育てたいと願う多くの保護者のヒントとなる一冊。

前提

自分は、旧帝大を大学院まで修了。現在はソフトウェアエンジニアの仕事で、ほぼ毎日英語での読み書き、議論、打ち合わせ等をしている(日本企業だが)。学生時代はそこまで英語は話せなかったが、卒業後にそれなりに頑張って英語ができるようになった。どちらかというと、苦労して英語ができるようになったタイプ。ペラペラではない。小学校低学年からECCジュニアに週1日1時間程度で通っていたが、全然話せるようにならなかった経験がある。

もうすぐだが、まだ子どもは生まれていない。少し先走って勉強中。

感想とまとめ

こういう英語を教えてくれる保育園があったらいいなと思う内容だった。そして、CEOの中山さんの行動力からも学べる所が多かった。

日本人の英語力の低さは昔から言われ続けている。この本では、日本の英語教育は「使える英語」を教えておらず、小学3年生からの英語教育も遅すぎる、とバッサリ言い切っている。自分も、英語の教師ですら英語を話せないという残念な環境で育ってきており、中学生の頃から日本の英語教育はおかしいと思い続けながら今まで生きてきた。

この本には、「お稽古事レベルの英語教室ではバイリンガルには育たない」と書いている。その通りと思う。実体験として、週1程度だと耳も大して慣れないし、ほとんど話せるようにはならなかった。そのため、自分の子どもには言語吸収力の高い月齢から英語に慣らしておきたいと考えている。では、インターナショナルスクールに入れるのも良いかと思ったが、この本ではインターは日本人のための学び舎ではないという著者の意見が書かれていた。実際、日本の義務教育にはならないらしい。さらに、「無国籍な異邦人化」してしまうケースを何度か目にしてきたということも書いていた。日本語力が低くなる、考え方が欧米的で日本の社会で浮いてしまう、欧米社会では中途半端な日本人気質出てしまう、など。

子どもだからという気遣いは不要」と書かれている。容赦せずネイティブ英語で普通のスピードで話しかける。これを1日5−6時間、週5日間と英語漬けの生活を送るようになると、英語慣れした耳ができる。

よくある、英語を早い時期から教えたことによる弊害の疑問についても答えている。
幼児期に英語を覚えても小学生以降に英語から離れた生活をすれば英語を忘れてしまうのでは?」という疑問に対しては、一時的には下がるかもしれないが、一定期間英語漬けの生活をして身につけた英語はつつけばすぐに記憶が目覚めるとある。

英語と日本語、ともに教えてどっちつかずにならないか?」という疑問に対しては、言語によって使う脳の部位が違うため使い分けることができるようになるとある。ただし、最初は語彙が少ないため、混在してしまう。そのため、日本語と英語が混ざった話し方にはなってしまうよう。それは日本語で何というかわかっていないから。しかし、2つ以上の言語を使い続けていると、中学生くらいで逆転する。日本語だとこう言うが英語では何というか?等との疑問を持ち、自ら調べたりしてどんどん成長していく。実際、カリフォルニアに留学していた頃にあったバイリンガルの日系人達も同じようなことを言っていた。

人間の耳の機能は5歳で出来上がる。なかでも2歳までの子どもたちは、聞けば聞くほど身につける。体を使った運動や指遊び等も絡めて英語で遊ばせる。勉強ではなく遊びで身につけさせる。英語の歌を歌うのも良い。子どもたちの能力は大人がイメージする以上。こうして英語漬けすると、日常会話は英語を使う子どもが増える。日本語が出たらさりげなく英語に直して教える。決して日本語を否定する指導はせず、英語での表現方法を教えることで、英語習得のスピードがアップする。

英語の読み書きでは、フォニックスとサイトワーズを使う。フォニックスとは、英語圏の子どもが読み書きを覚える際に使われるメソッドで、子供が学びやすいように開発された音声学。ABCをエービーシーではなく、「アェ」「ブ」「ク」と読ませる。単語を読むときはフォニックスを組み合わせる。確かに、エービーシーなんて普段使わないのに、そこから入るよりも実際の単語で使われる読みを教えた方が良いと思う。なるほどと思った。フォニックスで学ぶと発音もよくなる傾向がある。サイトワーズとは、使用頻度の高い単語のこと。単語を画像のように暗記すると、一目見るだけで文章がスラスラ読めるようになる。よく使う150単語を覚える。サイトワーズを覚えれば自分で本が読めるようになる。

卒園児のゴールは、英語を母国語とする国の小学2年生と同等の英語力。研究論文で、「ネイティブの小学2年生レベル相当まで身についた言語能力は、そこで英語学習をストップしても、定着した能力が失われにくい」とあるとのこと。普通の小学校に行くと小学3年生まで英語に触れなくなってしまうため、卒園までにそこまでの能力をつけられると良い。目安は英検3級

テーマ学習と体験型学習は良いと思った。家でも取り入れたい教育方針。まずどこかに行く前に関連するテーマで学習する。その後に関連する施設へ行く。例えば宇宙について学んだ後に、プラネタリウムに行くなど。そうすると、子どもたちはさまざまな気づきや学びを覚える。これは子どもだけでなく大人もそうだと思う。海外旅行に行く前に、その国の文化・歴史をある程度学んだ後に訪れた方がより楽しめると思う。特に遺跡などに行くと単に綺麗、凄いといった月並みの感想ではなく、なぜこうなっているのかなども学べる。

その他、外国人のような日本人にならないための協調性やマナー・しつけを学ぶことについてや、サイエンスでは、まず実験する前にどう思うか子どもたちの意見を聞いてから実際にやってみせるといったことについても学べた。熱い想いで英語保育園を作っていったんだな、ということも感じた。

総じて、良い本だった。大して読むのに時間はかからないが、学ぶところがそれなりにあったので、読んでよかったと思った。詳細は、ぜひ本書を読んでみると良いと思う。英語だけでなく、思考力を鍛えるための教育方針も学べた。実際、本に書いてある通りに育つなんて甘いことは無いとは思うが、間違いなくアドバンテージにはなるだろうなと思う。

目次

第1章 日本には子どもをバイリンガルに育てる環境がない(日本人の英語力は先進国のなかで最も低い;日本には日常的に英語を耳にする場が圧倒的に少ない ほか)
第2章 フォニックス、サイトワーズ、テーマ学習…世界各国から取り入れた勉強方法で卒園児の英語力はネイティブの小学2年生レベルになる(“子どもだから”という気遣いは不要;一度身に付いた英語力は一生もの ほか)
第3章 全身で学び取る体験型学習 英語の習得力は、子どもの興味をそそることで大きく変わる(体験型学習は子どもたちの学びを広げる場;物事の真理を理解する体験型学習の効果 ほか)
第4章 マナーとしつけ、組体操、演奏会…日本式教育で英語がぐんぐん身に付くのはなぜか?(組体操、演奏会…集団行動を通して「助け合いの心」を英語で学ばせる;日本文化に合わせた英語教育は子どもたちに馴染みやすい ほか)
第5章 日本式の英語教育なら、礼儀正しく思いやりのある国際人が育つ(卒園後も英語力を維持向上するための「グラッドクラブ」;日本の大学の国際系学部は、英語のレベルが低過ぎる ほか)

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